開発レター: マップサービスプラン-2025年6月

開発ノート 2025.06.06

プレイヤーの皆さん、こんにちは!

タイトルからお察しの通り、本日の開発レターはマップサービスについてです。

まず、マップサービスとは何か?簡単に言うと、全9マップの利用可能状況とローテーションを、地域ごとに管理する仕組みのことです。

ここ数年で、PUBGのマップサービスは多くの変化を遂げてきました。今日は、現状と今後の予定について詳しく見ていきたいと思います。

PUBGのマップサービス

マップ選択地域 / ランダムマップ地域

はじめに、PUBGは世界中の多くの地域でプレイされています。マップサービスについては、マッチメイキングの健全性に基づき2つのグループに分けています。

  • マップ選択地域では、マッチメイキングが安定しているため、プレイヤーが希望のマップを選択することができます。
  • ランダムマップ地域では、マッチメイキングの状態が安定していないため、ランダムマップローテーションのみが利用できます。

地域ごとのマップの好みに基づくマップサービス

2023年12月、マップ選択地域とランダムマップ地域という2つのグループに分けて、異なるマップローテーションを採用し始めました。しかしすぐに分かったのは、マップの好みは地域ごとにバラバラだということでした。

そこで2024年2月、地域ごとのマップの好みに基づく新たなマップサービスプランを導入しました。インゲームデータ、コミュニティーのアンケート結果、そして全体のトレンドを詳細に分析することで、各地域で好まれているマップを特定しました。これらのインサイトをもとに、9つのマップを3つのグループ:固定、お気に入り、その他に分けたのです。

  • 9つのマップのうち最も人気の高い5つは「固定」または「お気に入り」のマッププールに、残りの4つは「その他」のプールに配置しました。
    • 「固定」マップは圧倒的に人気で、ローテーションではなく常に利用できるようにしました。
    • 「お気に入り」マップも人気が高いので、短いサイクルでローテーションし、頻繁にプレイできるようにしました。
    • 「その他」マップはそれほど人気が高くないため、長いサイクルでローテーションし、ときどき現れるようにしました。

マップサービススロット


マップサービスは合計5つのスロットで稼働しています。つまり、ノーマルマッチでは9つのマップのうち5つが毎週利用可能ということです。これらの5スロットは地域のマップの好みに基づいて配分されており、4つが「固定」と「お気に入り」プールに、残り1つが「その他」マップのプールに割り当てられます。

この構造は、プレイヤーが「お気に入り」マップにより頻繁に遭遇しながらも、マップの多様性を一定レベルに保つことを目的に設計されました。また、マッチメイキングの健全性とゲームプレイ体験のバランスを取ることも目指していました。

マップサービスの振り返り

マップ選択地域 / ランダムマップ地域

PUBGは2つの地域グループ――マップ選択地域とランダムマップ地域――で運営されており、両グループのプレイヤーからさまざまなフィードバックをいただいてきました。全体としては、現行のシステムには限界があり、マップ提供のやり方をもっといろいろ考えてほしいという意見が多かったです。

マップ選択地域のプレイヤーは、利用できるマップスロットを5つから増やしてほしいと望んでいました。ランダムマップ地域では、マップ選択を望む声が引き続き聞こえます。

好みに基づくマップサービスから学んだこと

2024年2月に、好みに基づくマップサービスを実施して以来、2つのキートレンドが判明しました。1つ目は、多くのプレイヤーが好みのマップでより積極的にプレイする傾向にあったこと。2つ目は、好みのマップが頻繁に表れるほど、プレイヤーは何度もプレイする傾向にあったこと。

これらの結果から、好みに基づくマップサービスを継続する方向性は正しかったと確信しました。とはいえ、改善の余地はまだあります。

  • まず全地域をたった2つのグループに分けて、各グループで同じマップローテーションを実施するというやり方では、個々の地域に見られる特定の好みを反映させることは困難です。
  • しかも、さまざまなアップデートによりマップの好みは変わっていくのに、「固定」、「お気に入り」、「その他」のマッププールはそのままです。その結果、マップサービスは変化し続けるプレイヤーの好みに迅速に対応できていませんでした。(下記のグラフは、月別に見たマップの好みの変化。)

  • そして、各アップデートにおけるマップローテーションの変更を明確に説明する専用の手段がなかったため、透明性のある情報共有ができていませんでした。ローテーションの詳細はパッチノートでお知らせしていましたが、「それぞれのマッププールでなぜ特定のマップが選ばれたのか」、また「アップデートごとに出現率がどのように調整されたのか」など、より深い情報を求めている人も多かったと認識しています。

今後のマップサービス

アップデート36.1の開始と共に、さらに微調整を加えたマップサービスを実施する予定です。

マップ選択地域、ランダムマップ地域、マップサービススロットについて

まず今回のアップデートで、各地域のマップ選択やマップスロットの数に変化があるか気になっていることと思います。

先にお答えしますが、上記の要素については、現状変更はありません。多くのプレイヤーが変更を望んでいることは分かっていますが、これらの要素はマッチメイキングの健全性に直接影響を与えるため、拡張や調整には慎重を期す必要があります。

定期的にマッチメイキングの健全性をモニタリングし続け、将来選択肢を広げる可能性について検討していきます。

地域の好みに基づくマップローテーション

 ※ 下記の変更はマップ選択地域とランダムマップ地域の両方に適用されます。

  • 今後は、各地域で個別のマップローテーションを採用します。
    • 私たちの目標は、地域ごとのマップの好みに特化したマップを提供することです。
    • たとえば、AS地域とSEA地域ではこれまで同じローテーションを共有していましたが、いずれは個別のローテーションを適用する予定です。
    • ただし、CONSOLEでは引き続き全地域同一のマップローテーションを採用します。
  • 「固定」、「お気に入り」、「その他」のマッププールは、地域ごとのマップの好みに基づいてパッチのたびにアップデートします。
    • マップの好みに関するデータは、8週間の期間内で分析されます。
      • これにより全9マップのローテーションをフルにキャプチャーしながら、おすすめマップの一時的な影響を最小限に抑えることができます。
    • 人気トップ5のマップは、「固定」と「お気に入り」のマッププールに入ります。その中で、好みの割合が15%以上のマップ2つまでが「固定」に決まります。トップ5残りのマップは、「お気に入り」のマッププールに入ります。
      • おすすめマップがアップデートされた期間中は、一時的に「固定」マップが3つになる場合もあります。
  • マップサービススロットでは、以前と同様4つが「固定」マップと「お気に入り」マップに、残り1つが「その他」のマッププールに割り当てられます。

マップサービスに関するお知らせの改善

さらにマップサービス変更のお知らせのやり方も変更します。各ローテーションの根拠がよく分かるように、地域ごとのマップの好みに関するデータを、ローテーションの詳細と共に皆さんにお知らせします。パッチノートとは別に、毎月のマップサービス報告で公開します。

マップの好みの測定方法

ここで、マップの好みを実際にどうやって測定しているか気になりませんか?何年間もさまざまなやり方でマップサービスを実施してきた結果、プレイヤーの好みを完全な形で示す測定基準は存在しないことが分かりました。

そのため現在は、各マップにプレイヤーがどれだけ長く滞在するか、どのくらいの頻度で訪れるか、またどれだけの頻度で離脱するかなど、すべてのモードにおけるさまざまなデータポイントを考慮しています。これらすべてを総合的に分析することで、各地域におけるマップの好みをより包括的に把握したいと考えています。

まとめ

私たちはすべての地域に共通の基準を適用し、より一貫性がありバランスの取れたマップサービスの提供を目指しています。新しいマップサービスプランは、アップデートごとに移り変わるプレイヤーの好みを反映しているので、最も楽しんでいるマップが頻繁にローテーションに現れるはずです。

今回のアップデートは、マップサービスに関して透明性の高い情報を提供する第一歩です。引き続き皆さんのフィードバックに積極的に耳を傾け、プレイ体験の改善に必要な変化を慎重に検討していきます。

新しいマップサービスプランに関するご意見をお待ちしています!

では、次の開発レターでお会いしましょう。

PUBG: BATTLEGROUNDSチーム

 

PUBG: BATTLEGROUNDSチーム